産後うつ

産後うつとは

産後うつとは、出産後に発症する心の病です。単なる「育児疲れ」や一時的な気分の落ち込みとは異なります。気分の落ち込み、食欲不振、不眠、強い不安感などの症状が2週間以上続く状態を指します。

一時的な「マタニティブルー」と違い、症状が長期化し、日常生活や育児に支障をきたすのが特徴です。日本では産後のお母さんの約10～15%が産後うつを経験すると言われています。

東京都の調査では、10年間で63人の妊産婦が自殺していたことが判明し、その数は産科異常による妊産婦死亡の約2倍に相当します。また、欧州の3倍近い自殺率であることも報告されており、日本の妊産婦のメンタルヘルスケアの重要性が指摘されています。

産後うつを放置すると、症状が悪化し、深刻な問題につながる可能性があります。母子の愛着形成に影響を与え、子どもの情緒や社会性の発達に悪影響を及ぼすことがあります。

家族関係の悪化や崩壊につながることもあります。自己肯定感が著しく低下し、日常生活機能の低下により、家事や育児が困難になることも少なくありません。

最も深刻なのは、自傷行為や自殺念慮の発生です。特に日本では妊産婦の自殺率が高く、適切な治療を受けないと重篤な結果を招く可能性があります。

産後うつの原因

当院では、さまざまな症状でお困りの方が多くお越しいただいていますが、その中で、産後うつでお悩みの人も、一定数来院されています。

産後うつの原因として次のものが挙げられます。

産後うつはこのような複数の原因が複雑に絡み合って引き起こされる症状です。

妊娠中に大量に分泌されていたエストロゲンとプロゲステロンが出産後に急減することで、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れます。また、生後間もない赤ちゃんのケアによる睡眠不足や疲労も大きな要因です。

慣れない育児への不安や責任感、生活環境の変化が大きなストレス要因となります。特に完璧主義傾向のある方は自分を追い込みやすく、リスクが高まります。

一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院やほかの治療院で改善しなかったとしても諦める必要はありません。産後うつは１５年以上の豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

産後うつへの対応として、次のようなものが一般的です。

母乳育児の見直し

「母乳育児が最善」という社会的プレッシャーによる罪悪感を感じることがあります。母乳から人工乳への切り替え時の身体的不調が生じることもあります。ミルク代などの経済的負担も考慮する必要があります。

薬物療法

授乳中の薬の使用に対する不安や抵抗感があります。副作用（眠気、口の渇き、性機能障害など）が生じる可能性もあります。効果が現れるまでに数週間かかることがあり、その間の不安感が強まることもあります。

産後ケア・サポートサービス

地域によってはサービスが限られており、利用できないことがあります。費用負担が発生するため、経済的な問題が生じることもあります。他人に子どもを預けることへの不安や罪悪感から、利用をためらうケースも少なくありません。

産後うつを改善するために

まずはあなたの産後うつの原因を、検査やカウンセリングを通じて明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまうと、かえって遠回りになるますし、改善も見込めないからです。

当院は、さまざまな原因を想定した充実した検査で、産後うつの原因を見つけ出します。そして明確な根拠を元にして、計画立てて施術を進めていきます。

産後うつを改善するためには、心と体の両面からのアプローチが重要です。当院では、自律神経の調整を通じて心身のバランスを整えることを大切にしています。

まず、ストレス検査や心理アンケートを通じて、あなたの状態を客観的に把握します。その上で、自律神経を整える施術を行い、体の緊張を和らげていきます。

当院の特徴

治療家歴１５年以上の経験豊富な院長が、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、産後うつに対して心身両面からアプローチする独自の治療システムを提供しています。院長自身が自律神経失調症やパニック障害の経験があり、心身の不調に悩む方の気持ちを深く理解しています。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整骨院やマッサージ院で効果が期待できなかった方も諦めずにご相談ください。

産後うつのQ＆A

産後うつは自然に治りますか？

産後うつは自然に治るケースは少なく、適切な治療やサポートなしでは症状が悪化することがあります。早期発見・早期治療が重要です。放置すると症状が悪化する恐れがあります。私の臨床経験でも、早期に適切なケアを受けた方が回復が早いことを実感しています。

産後うつの人がやってはいけないことは？

「完璧な母親」を目指して自分を追い込むことです。育児書通りにできなくても大丈夫です。また、孤立することも避けてください。私のクライアントさんも最初は「迷惑をかけたくない」と頑張りすぎていましたが、助けを求めることで状況が好転しました。

産後うつとマタニティブルーの違いは？

マタニティブルーは出産後2週間程度で自然に改善する一時的な状態ですが、産後うつはより長期間続き、日常生活に支障をきたします。見分けるポイントは症状の持続期間と重症度です。自己判断せず、専門家に相談することをお勧めします。

パートナーにも産後うつは起こりますか？

はい、お父さんにも「父親の産後うつ」が起こります。実は私の患者さんの中にも、奥様の出産後に不調を訴えるパパさんがいらっしゃいます。家族全体でのケアが重要ですので、パートナーの変化にも注意を向けることをお勧めします。

母乳育児を続けながら治療できますか？

多くの場合可能です。ただし、あまりにも症状が重い場合は、母乳育児を一時中断することで睡眠確保や女性ホルモンの回復を促すこともあります。母乳育児と自分の健康、どちらも大切にしながらバランスを取ることが重要です。

産後うつになりやすい人の特徴はありますか？

完璧主義、責任感が強い方はリスクが高いです。また、過去に精神疾患を経験したことがある方、サポート体制が乏しい方も注意が必要です。当院に来られる患者さんも、真面目で頑張り屋の方が多く、自分を責める傾向がある方が産後うつになりやすいと感じています。

産後うつで悩まされていた皆さまも、当院の施術を受けて、このような変化がありました。

心身両方に対応している当院の整体と産後うつは、非常に相性がよく、中には劇的に改善するケースも見られます。

産後うつは決して珍しい病気ではありません。多くの方が経験し、適切なケアを受けることで回復しています。当院では、あなたの心と体の両面からサポートし、笑顔で子育てができる日常を取り戻すお手伝いをします。

産後うつは早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。